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囲碁の出前 〜高齢者や障害のある人のお相手〜


囲碁の出前をご存じですか。
 囲碁の出前というのをご存じですか。高齢や障害のため外出がままならなかったり、囲碁を打ちたくても打つ機会を得にくい人のもとに伺って相手をつとめることを、私たちは「囲碁の出前」と呼んでいます。私が加入している日本福祉囲碁協会という団体が30年以上前からこの活動を行っています。
目の不自由な人と囲碁を打つ。どのように?
 対局のやり方は基本的に普通と変わりがありません。ただ、身体の障害の状態に対応した特別の用具を使う場合もあります。目の不自由な人の場合などです。目の不自由な人がどのように囲碁を打つのかと疑問を抱かれる人がいらっしゃると思います。
 囲碁は碁盤と黒白の2種類の碁石しか使わないという用具の面では単純なゲームですが、目の不自由な人には容易に識別できる工夫を加えた用具を使用します。一方の碁石に突起や溝をつけて他方の碁石と区別できるようにし、碁盤は碁石が定位置に固定できるようにしたものを用いるのです。碁石を筒状の形態にし、碁盤の石を置く位置に穴を穿ちそこに筒を差し込む方式や、碁石・碁盤に磁石を埋め込む方式など囲碁の道具はいろいろと工夫され進歩していますが、最近は碁盤の上の縦横の線を隆起させ、十文字になるその交点に石をはめ込む方式が一般的になっているようです。
 ちなみに、こうした用具には視覚障害者施設の売店で頒布されている商品があり、また協会が無償で貸与している用具もあります。
日本福祉囲碁協会の活動を紹介します。
 日本福祉囲碁協会は、10年ほど前にNPO法人の資格を取り、首都圏を中心に約270人の会員が定期的に福祉施設や在宅の高齢者・障害者のもとに伺い、囲碁の相手をしています。「報酬はお相手の笑顔」を合言葉に、金銭の見返りは一切いただいていません。昨年(2013年)1年間に会員が訪問した福祉施設は約200か所、訪問回数は延べ約5000回(1人当たり月平均2回程度)で、お相手した人数は延べ1万4000人を超えました。会員の活動(時間・回数)については特に義務はありません。それぞれの事情に応じてできる範囲で活動・訪問をすればよいのです。
囲碁大会、交流会を開催しています。   
   協会は、定期的な訪問活動に加えて毎年1回、10月に「福祉囲碁東京大会」と銘打ち、訪問先の高齢者や障害のある人同士の他流試合の機会を設けています。これには約100人の会員が裏方に徹して会場設営や審判、競技中の介助などの役割を担います。この大会への参加者は100人程度です。家族や施設職員の助けを得て、早朝から会場に集合し、日頃の勉強の成果を披露します。
 このほか、昨年(2013年)は新たな試みとして視覚障害者だけの囲碁交流会を開催し、26人の参加がありました。この交流会では、磁石式の用具を使用する9路盤対局に加えて、はめ込み式の用具を使用して19路盤、13路盤の対局を行い、参加者の習熟度に応じた3部制の囲碁対局が実施できたのが自慢です。
 協会は、会員の囲碁の技量向上を図るため毎月2回、顧問の曲励起先生の指導碁会を実施しているほか、宿泊研修会と1日研修会をそれぞれ年2回開催し、会員同士の交流の場としています。
 
私が活動に参加したきっかけ、お相手をして感じること   
    私は7年前に入会しました。常勤の仕事を退いた折に友人に勧められたのが契機でした。いまは毎月、地域の福祉センターや身体障害者施設、個人の自宅など5か所を延べ7回、毎回2時間程度訪問し、延べ20人以上の人と囲碁対局を楽しんでいます。
 高齢者や障害を持つ人たちの囲碁の相手をつとめるのは、相手方の障害の種類と程度がさまざまなだけに、それぞれ個別の対応が必要です。なかには自力では碁石を持つことができない人もいて、その場合には私が白黒両方の碁石を持ち、お相手の指示に従い相手方の石も打つという一人碁に近いことになります。なかなか意思が伝わらず相手方をいらつかせてしまうこともあり、私のほうから常に相手の気持ちを理解するよう努め、囲碁を楽しんでもらうよう心がけています。ですからこの活動を通じ私もずいぶんと気が長く、辛抱強くなったように思います。同時に、障害を持つ人たちの意思の強さ、たくましさに触れ、その隠れた能力の発現に驚かされることもたびたびです。
 
ご興味お有りの方にひとこと  
   昨年(2013年)1月、NHKテレビの囲碁番組「囲碁フォーカス」が協会の活動を取り上げてくれました。そのお陰で、その後多くの新入会員がありました。いっぽうで訪問希望の申込みも大幅に増えました。日本福祉囲碁協会の活動に興味を持たれる方は、ぜひホームページを開いてみてください。また詳しい話を聞きたいと希望される方は、ご遠慮なく本部事務局に電話なさってください。
 
日本福祉囲碁協会 
     http://www2.odn.ne.jp/~hao45700/
   電話/FAX 03−3407−2945
 
2014.3.11   佐野 利昭(さの としあき)
  (日本福祉囲碁協会理事)

(140406掲載)

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