水道技術研究センターの事業

わが国の水道は、普及率が97%を超えるまでに整備され、
社会に不可欠な施設として定着しています。
その一方で、水質問題の多様化・複雑化、安定した水源確保の困難化、地震に対する施設の脆弱性など
解決すべき諸問題を抱えています。
また、多くの水道施設が更新時期を迎え、規制緩和、情報公開の進展、
事業の民間委託の動きなど、大きな変化に直面しています。

水道技術研究センターは、これらの変化に対応し、各種技術の開発を推進し、
また水質データなど多くの関連情報の発信などを通じて、
水道の発展に貢献
します。

○ 新しい水道技術の調査研究・開発
わが国の水道が抱える大きな課題のうち、その時々にふさわしいテーマをとらえ、調査研究に取り組んでいます。
最近では、平成29年度から令和元年度に「人口減少社会における情報技術を活用した水質確保を含む管路網管理向上策に関する研究」をテーマに、最近進展が著しい情報通信技術を活用して、少ない職員で広い地域の送配水管を効率的に管理するための遠隔監視制御手法および小型水質計についての研究を行いました。
  また、令和2年度からは「水道の基盤強化に資する技術の水道システムへの実装に関する研究」をテーマに、水質変動や異常時における早期発見を目的とするシステム導入を目指して、監視すべき水質指標を特定し、それらを効率的に監視する技術を開発するとともに、当該技術を組み込んだ水道システムの評価や改良についての研究を行っています。   
これまでに
浄水技術分野では、
「高効率浄水技術開発研究(ACT21)」 (平成9〜13年度)
「環境影響低減化浄水技術開発研究(e-Water)」 (平成14〜16年度)
「安全でおいしい水をめざした高度な浄水処理技術の確立に関する研究(e-WaterU) (平成17〜19年度)
「持続可能な水道サービスのための浄水技術に関する研究(Aqua10)」 (平成20〜23年度)
「しなやかな浄水システムの構築に関する研究(J−Step)」 (平成24〜26年度)
「変化に対応した浄水技術の構築に関する研究(A−Batons)」 (平成27〜29年度)
「多様な社会・技術に適応した浄水システムに関する研究」(A−Dreams)」 (平成30年〜令和3年度)
などのプロジェクトを実施し、
凝集沈殿・ろ過等の効率化・高速化、膜ろ過浄水施設の大規模化、環境負荷低減を目指したトータル浄水システムの開発に関する研究などを行ってきました。
現在は、「水道の基盤強化に資する浄水システムの更新・再構築に関する研究(A−MODELS)」 (令和4〜6年度)を実施しています。
管路技術分野では、
「水資源の有効利用に資するシステムの構築に関する研究(Epoch)」 (平成14〜16年度)
「管路施設の機能診断・評価に関する研究(New Epoch)」 (平成17〜19年度)
「持続可能な水道サービスのための管路技術に関する研究)(eーPipe)」 (平成20〜22年度)
「次世代の水道管路に関する研究(Pipe Stars)」 (平成23〜25年度)
「将来の不確実性に対応した水道管路システムの再構築に関する研究(Rainbows)」 (平成26〜28年度)
「人口減少社会における水道管路システムの再構築及び管路向上策に関する研究(Pipe Σ)」 (平成29〜令和元年度)
などのプロジェクトを実施し、
水道管路の健全化を目指した維持管理に関して、現状の課題解決と将来求められる技術の調査・分析等を実施してきました。
現在は、「水道の基盤強化に資する管路の構築及び情報活用に関する研究(New Pipes)」 (令和2〜4年度)を実施しています。
○ 技術支援事業
水道事業体等に対し、
浄水技術の支援(水道用膜濾過施設等の導入に当たっての評価、アドバイスなど) および
管路技術の支援(水道管路診断、水道管路更新計画策定) を行い
浄水処理施設等の普及 や 管の円滑な更新の促進を支援しています。
○ 広報・普及事業
水道技術ジャーナルの作成・発行 〜 年4回
技術レポートの作成・発行 〜 当センターで実施した研究成果を水道実務者向けにまとめたレポート
技術セミナーの開催
○ 国際交流事業
水道技術国際シンポジウムの開催
国際会議への参加、JICA等への技術協力
海外研修生の受入れ

       ○ ご連絡、お問い合わせは、下記へどうぞ 


公益財団法人 水道技術研究センター
〒112−0004
東京都文京区後楽2−3−28 KIS飯田橋ビル7階
   TEL:03−5805−0261
   FAX:03−5805−0265
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(220912更新)