難病医学研究財団の事業


医学の進歩は、多くの病気の原因を解明するとともに、
その治療方法を確立して人間の健康の増進に大きく寄与して来ました。
しかし、今日なお、原因が不明で、治療方法も確立していない病気は多く、
その患者数は相当な数にのぼります。
患者の苦しみは大きく、本人と家族の経済的・精神的負担は重く、さらに、
誰もが、いつか、どこかで、これらの病気に罹患するかもしれないという不安があるため、
難病とその対策についての国民の関心は高くなっています。

当財団は、難病に関する研究の推進とその基礎となる医学研究の振興を図るために、
昭和48年に設立されました。
以後、各方面の協力と賛同を得て、事業を進めています。
平成23年4月1日から公益財団法人に移行しました。

難病とは?
難病は、1.発病の機構が明らかでなく、2.治療方法が確立していない、3.希少な疾患であって、4.長期の療養を必要とするものをいいます。
さらに、患者数が一定数を超えず、客観的な診断基準がそろっている疾病は、「指定難病」として、医療費の公費助成の対象となっています。指定難病の数は、令和3年11月に追加された分を合わせ、338疾病となっています。

     [当財団の事業]

○ 医学研究奨励助成事業
毎年、当財団のホームページを通じて公募し、財団の公募事業審査委員会において審査を行い、採択された者に「医学研究奨励助成金」を贈呈しています。
    応募に当たっては、次に掲げるいずれかの者の推薦が必要です。
 @ 厚生労働省における難治性疾患政策研究事業の研究代表者
 A 日本医療研究開発機構における難治性疾患実用化研究事業の研究代表者
 B 総合大学および医科大学の医学部長または附属病院長
 C 難治性疾患の研究や診療を行っている研究機関・医療機関の長
 
 
  1.公募内容  
   (1)一般枠     
助成対象研究: 難病法において規定されている難病(具体的には「発病の機構が
          明らかでない」「治療方法が確立していない」「希少な疾病」「長期の
          療養を必要とする」
の4要素を満たす難病)に関する基礎的研究で、
          その研究成果が難病の成因や病態の解明および治療の原理に
          関わる研究とする。
          (ただし、他の組織的な研究助成の対象となっている「がん(小児がん
          を含む)、精神疾患、感染症、アレルギー疾患、生活習慣病」等は
          対象としない。)
    助成対象者:  難病の専門分野における国内の医師や研究者で満40歳未満の者。
          ただし、出産や育児のため、応募までの期間に研究(キャリア)の
          中断期間がある女性の場合は、満45歳未満まで可能とする。
 
 
   (2)臨床枠    
    助成対象研究: 難病法において規定されている難病(一般枠に同じ)について、患者を
          対象とした診断や治療を行う臨床研究とする。
          (ただし、、、、は一般枠に同じ)
 
    助成対象者:  現に難病の診療に携わっている国内の医師や研究者で満40歳未満の者。
          ただし、出産や育児のため、応募までの期間に研究(キャリア)の
          中断期間がある女性の場合は、満45歳未満まで可能とする。
 
 
   (2)疫学枠   
    助成対象研究: 難病法において規定されている難病(一般枠に同じ)について、準備的、
          予備的研究を含む疫学研究とする。
          (ただし、、、、は一般枠に同じ)
 
    助成対象者:  現に難病の診療に携わっている国内の医師や研究者で満40歳未満の者。
          ただし、出産や育児のため、応募までの期間に研究(キャリア)の
          中断期間がある女性の場合は、満45歳未満まで可能とする。
 
 
  2.採択数および研究助成金額   
    研究助成金: 1人につき200万円   
昭和51年度から令和4年度までに、333人の研究者が助成を受けています。
○ 国際シンポジウムの開催   
    国内外の研究者等が一堂に会し、研究成果等の発表や意見交換等を行う場として国際シンポジウムを開催しています。

昭和49年から毎年、テーマを設定して開催しています。
 
 
    令和3年度    テーマ 「第4回lgG4関連疾患国際シンポジウム」
令和2年度    テーマ 「第7回国際多系統萎縮症コングレス」
平成30年度   テーマ 「第12回国際BMPカンファレンス」
平成29年度   テーマ 「“早老症と関連疾患”2018」
平成28年度   テーマ 「PRION2016」
平成27年度   テーマ 「アジア太平洋プリオンシンポジウム2015」
平成26年度   テーマ 「アジアにおける嚢胞性線維症」
平成25年度   テーマ 「色素性乾皮症とその関連疾患:DNA損傷応答異常疾患
平成24年度   テーマ 「自己免疫疾患の原因解明と治療法開発への挑戦」
平成23年度   テーマ 「第8回国際家族性アミロイドポリニューロパチー(FAP)」
平成22年度   テーマ 「国際小児難病フォーラム2010」
平成21年度   テーマ 「視神経脊髄炎(NMO):その新たな展開」
平成20年度   テーマ 「自己免疫疾患の制御−NKT細胞機能を中心にして」
 
○ 情報提供等の事業
難病情報センター 〜 厚生労働省補助事業
提供する情報
 ☆ 難病患者およびその家族等の療養上の悩みや不安の解消を図るための
     国の難病対策、疾病の解説、各種制度・サービス概要、
     難治性疾患研究班情報  等
 ☆ 問い合わせをホームページから行うことができます。
    URLはこのページ末尾に掲載しています。
  難病相談・支援センター間のネットワーク支援事業 〜 厚生労働省補助事業   
○ 広報事業
☆ 機関誌「財団ニュース」 〜 年2回発行
☆ パンフレットの作成、配布

       ご支援のお願い  〜 寄附金と賛助会員
当財団の事業資金は、法人および一般の方がたから寄せられる寄附金、ならびに当財団の趣旨に賛同いただいた賛助会員の会費などによってまかなわれています。

当財団は、公益財団法人となっており、当財団への寄附金や賛助会費は、所得税、法人税、相続税の課税上、優遇措置が受けられます。

      ○ ご連絡、お問い合わせは、下記へどうぞ 


公益財団法人 難病医学研究財団
〒101−0063
東京都千代田区神田淡路町1−7 ひまわり神田ビル2階
   TEL:03−3257−9021(代表)
   FAX:03−3257−4788
難病医学研究財団   https://www.nanbyou.jp/
難病情報センター    https://www.nanbyou.or.jp/

(230902更新)